ランニング消費カロリーと脂肪
「今日は10km走ったからラーメンを食べても大丈夫だろう」
ランナーなら一度は考えたことがあるかもしれません。
たくさん走ったから帰りのコンビニでアイス買って帰ろう
僕もこういった考えはたくさんありましたし、実践していました。
確かにランニングは高いエネルギーを消費する運動です。
しかし、実際に数字で見てみると、
思った以上に消費している一方で、思った以上に食事で取り戻せてしまう
という現実があります。
また、
- 消費カロリー
- 脂肪燃焼量
- 体脂肪減少量
は同じ意味ではありません。
今回はランニングの消費カロリーを体重別に整理しながら、食事換算するとどの程度か、脂肪はどのくらい使われるのか、なぜ走っても痩せないことがあるのかについて解説します。
ランニングの消費カロリーは体重と距離でおおよそ決まる
ランニングの消費カロリーは厳密には速度やフォーム、地形、気温などの影響を受けます。
しかし実用上は、
消費カロリー ≒ 体重(kg) × 距離(km)
で近似できます。
例えば、
- 60kgで10km → 約600kcal
- 70kgで10km → 約700kcal
- 90kgで10km → 約900kcal
となります。
つまり体重が重い人ほど、同じ距離でも多くのエネルギーを消費します。
体重別ランニング消費カロリー早見表
| 体重 | 5km | 近い食事例 | 10km | 近い食事例 | 20km | 近い食事例 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 40kg | 約200kcal | おにぎり1個 | 約400kcal | カップ麺1個 | 約800kcal | ラーメン+半チャーハン |
| 50kg | 約250kcal | 菓子パン1個 | 約500kcal | 牛丼並盛 | 約1000kcal | カツ丼 |
| 60kg | 約300kcal | ポテトチップス1袋 | 約600kcal | カレーライス | 約1200kcal | ラーメン+チャーハン |
| 70kg | 約350kcal | ハンバーガー1個 | 約700kcal | 唐揚げ弁当 | 約1400kcal | 大盛りラーメン+餃子 |
| 80kg | 約400kcal | コンビニパスタ | 約800kcal | ハンバーガーセット | 約1600kcal | 二郎系ラーメン級 |
| 90kg | 約450kcal | カレーパン+缶コーヒー | 約900kcal | 家系ラーメン+ライス | 約1800kcal | ドカ盛り定食級 |
走るのは大変だが、食べるのは一瞬
この表を見ると分かるように、60kgの人が10km走って消費する約600kcalは、次のような食事で簡単に補えてしまいます。
- カレーライス1皿
- 菓子パン2〜3個
- ハンバーガーセット
走るには1時間近く必要ですが、食べるのは10分程度です。
このため、
運動だけで痩せるのは意外と難しい
と言われます。
20km走っても脂肪は200g未満?
これについては僕も後で気づいてがっかりしたのですが
体脂肪1kgに蓄えられているエネルギーは、おおよそ7200〜7700kcal程度と考えられています。
例えば90kgの人が20km走った場合、消費カロリーは約1800kcalです。
仮にすべて脂肪から供給されたとしても、
1800 ÷ 7200 = 0.25
つまり、仮に消費カロリーの全てが脂質由来だとしても脂肪250g程度にしかなりません。
実際には糖質も大量に使われるため、運動中に使われた脂肪量はさらに少なくなります。
つまり、
20km走っても、そのまま体脂肪がごっそり減るわけではない
ということです。
消費カロリーと脂肪燃焼量は別物
ここで重要なのが、
「消費カロリー」と「脂肪燃焼量」は同じではない
ということです。
例えば同じ600kcal消費でも、運動強度によって使われやすいエネルギー源は変わります。
| 運動 | 主に使われるエネルギー | 脂肪利用率(目安) |
|---|---|---|
| ウォーキング | 脂肪主体 | 約70% |
| 低強度ランニング | 脂肪の割合が高い | 約60% |
| 中強度ランニング | 脂肪+糖質の混合 | 約40% |
| 高強度ランニング | 糖質主体 | 約20% |
※脂肪利用率は運動生理学の研究をもとにした説明用の概算モデルです。実際の値は運動時間、トレーニング歴、栄養状態、性別、気温などによって変化します。
なぜ高強度ほど糖質依存になるのか
脂肪は大量に蓄えられている優秀なエネルギー源です。
しかし、脂肪には、
- エネルギー供給速度が遅い
- 酸素を多く必要とする
という特徴があります。
一方で糖質は、
- 素早く使える
- 高出力運動に対応しやすい
という特徴があります。
そのため、ペースが上がるほど糖質への依存度が高まりやすくなります。
だから低強度運動はダイエット向きと言われる
低強度運動では脂肪利用率が高くなります。
さらに、
- 長時間続けやすい
- 疲労が少ない
- 回復が早い
- 翌日も継続しやすい
というメリットがあります。
そのため、低強度運動は脂肪燃焼だけでなく、
継続性という面でもダイエット向き
と考えられています。
ただし低強度なら必ず痩せるわけではない
ここも誤解されやすい点です。
最終的な体脂肪の増減は、
- 総消費カロリー
- 摂取カロリー
- 日常活動量(NEAT)
- 回復状態
- 睡眠
などによって決まります。
どれだけ脂肪利用率が高くても、消費以上に食べれば体重は増えます。
逆に高強度運動でも、1日全体のエネルギー収支がマイナスなら体脂肪は減少します。
まとめ
ランニングの消費カロリーは、体重×距離でおおよそ推定できます。
しかし、
- 消費カロリー
- 脂肪燃焼量
- 体脂肪減少量
はそれぞれ別の概念です。
10km走れば確かに大きなエネルギーを消費します。
しかし食事で簡単に取り戻せてしまうのも事実です。
だからこそ重要なのは、
「今日は何km走ったか」だけではなく、「1日全体でどれだけエネルギー収支を管理できたか」
なのです。
そしてダイエットは1回の20kmではなく、その積み重ねによって結果が現れるものです。
参考文献・出典
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注記
本記事の消費カロリーは「ランニング=体重(kg)×距離(km)」「ウォーキング=体重(kg)×距離(km)×0.5」による簡易推定モデルです。
実際の消費カロリーは、速度、フォーム、地形、気温、風、トレーニング状態などによって変動します。
また、記事中で示した脂肪利用率(低強度・中強度・高強度)は、運動生理学における基質利用研究をもとにした説明用の概算モデルです。個人差や運動時間、食事状態によって大きく変化するため、実測値ではありません。


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